管理費削減コンサルタントには成功報酬(成果報酬)方式とフィー方式の2通りあるみたいですが、どちらが良いですか?

Q.管理費削減コンサルタントには成功報酬(成果報酬)方式とフィー方式の2通りあるみたいですが、どちらが良いですか?

管理費削減コンサルタントには、成功報酬(成果報酬)方式を採用するところと、フィー方式を採用するところの2通りあるみたいですが、違いがよくわかりません。貴事務所ではどちらも対応可能なようですが、どちらが良いのでしょうか。成功報酬の方がわかりやすくて良い気がしますが・・・

A.業者(管理会社等)の選定方法や削減額にもよるので報酬形態だけでは一概には言えませんが、「適正なマンション管理」という視点から見れば「管理費削減後」こそ本当に重要だという点を忘れないでいただきたいと思います。

まずは簡単に2つの報酬形態について説明させていただきます。

成功報酬(成果報酬)方式

成功報酬(成果報酬)方式は、コンサルティングにより削減できた年間管理費の数十%を報酬として頂くものです。

この方法は、実際に削減出来た金額の一部をコンサルタントに報酬として支払う形になるので合理的です。最後の方まで報酬金額が確定しませんが、削減額よりも多くの報酬を支払うことは絶対にありませんので、当然管理組合の金銭的負担はゼロです。

一方で、削減額が多ければ多いほど、管理組合にとってもコンサルタントにとっても金銭的な利益が大きくなるので、削減額ばかりに目が行き過ぎてしまう危険性をはらんでいます。

業者の質やサービス内容、そして、管理組合の希望やそのマンションに必要なレベルなどを加味した場合、必ずしも削減額が大きければ大きいほど良いと言うわけではありません。安いには安いなりの理由があるからです。しかし、削減額ばかりに目が行き過ぎた結果、コンサルタントがいる、いないに関わらず、安かろう悪かろうになってしまうケースが多々あるのです。

また、管理費削減額が極端に少ない場合、当然コンサルタントへの報酬はさらに少なくなります。採算度外視でやるコンサルタントならば関係ありませんが、場合によっては断られるケースもあると思います。当マンション管理士事務所も採算度外視でお手伝いすることは出来ませんが、今のところお断りさせていただいたケースはありませんので、まずはご相談いただければと思います。

なお、当マンション管理士事務所では安易なマンション自主管理への移行はオススメしておりませんが、自分達でマンション管理をやっていく自信があり、かつ、より大幅な管理費削減を実現したい管理組合には、管理会社を使わずに自分達でマンション管理を行う自主管理という選択肢もあることを付け加えておきます。

※参考支援事例:管理会社の契約解除→自主管理へ。管理コストは下がり負担や心配事も減少

フィー方式

フィー方式は、削減金額に関係なく、一般的には作業時間をベースに報酬金額を算出する方法です。作業内容にもよりますが、重松マンション管理士務所では、現在500,000円〜でやっています。

当マンション管理士事務所では、最初に概算での削減提案と一緒に見積書を提出し、合意した後に作業に係る形になりますので、最終的に幾ら報酬を払えばいいのかなかなかわからない、ということもなく、そういう面では分かりやすい方式といえます。

もちろん、実際の削減額が300万円だろうが1000万円だろうが、契約後に報酬額が変動することはありませんので、削減額が大きければ大きいほど、管理組合にとってその恩恵を受けやすい報酬方式になります。

しかしながら、そのような場合、成功報酬型のコンサルタントに比べて著しく報酬額が低くなるため感覚がおかしくなるのでしょうか・・・稀に「安すぎるのでは?」ということを仰る方もいますが、少なくとも当マンション管理士事務所では、成功報酬方式であってもフィー方式であっても基本的なサポート内容は変わりません(ご予算に応じてサポート内容を変更することはあります)。もしも著しく安いとお感じになることがあるようでしたら、実績やサポート内容と削減見込額を照らし合わせて冷静にご判断いただくことをオススメいたします。

一方で、フィー方式でのコンサルティングに関して、
「期待したほど管理費削減ができなくても、一定の報酬を払わなければならないのか?」
「場合によっては年間削減額以上に報酬を払う場合もあるのか?」
などの疑問をもたれる方もいらっしゃいます。

当マンション管理士事務所では最初に無料簡易診断または有償診断をご提案していますし、その後の合意(正式契約)なしにいきなり作業を進めたりご請求することはありませんので、現在のところそういうケースはありません。

また、当マンション管理士事務所では、無料簡易診断、有償診断共に、管理費削減の可能性があまりない場合は、その旨をきちんとお話して報酬もいただきませんし、正式契約前に依頼の是非をご判断いただければ上記のようなことは起こり得ませんので、どうぞご安心ください。

そのようなプロセスをふめばリスクはゼロですし、削減額がかなり少ない場合は「先払い」のようになることも考えられますが、最終的には成功報酬方式と同じように削減金額から報酬を支払うのと何ら変わりないことがお分かり頂けると思います。

重要なのは「管理費削減後」の「適正なマンション管理」
管理組合の目的と意向を明確にしてご判断下さい

前述の通り、どちらにもメリット・デメリットがありますので、残念ながら一概には言えません。

また、管理費削減と言うとどうしても金額がフォーカスされますが、重要なのは、個々のマンションにおける(個々のマンションが希望する)適正なマンション管理を適正な金額で今後も維持していくことが出来るか、です。単純に削減額で善し悪しを語るものではありませんし、真価や評価を問われるのは削減後のマンション管理、マンションライフがどうなったか、なのです。

そして、それは仕様書の作成方法や業者(管理会社等)の募集方法、選び方、引継ぎ、業務チェックなど、コンサルタントのスキルやサポート内容によっても変わってきます。

ですから、単に報酬方式や削減額だけで善し悪しを判断するのではなく、まずは、管理組合として目的や意向をハッキリさせ、個々の状況に応じてご判断されるのがよろしいかと思います。

当マンション管理士事務所へのご依頼をお考えならば、まずは無料簡易診断を経た後に、個々のマンションのご希望、状況に応じたご判断、ご依頼をされることをお勧めいたします。

当マンション管理士事務所では、現在フィー方式のみでお手伝いさせていただいておりますが、どうしてもというご意向がある場合は一度ご相談ください。