よくある管理費削減事例

管理費削減事例:その1

これは私のマンションにおいて2003年〜2004年にかけて実施した内容です。
全てのマンションに当てはまるとは限りませんが、こんな小規模マンションでも努力すれば削減の効果が出ます。

概要

1.規模:単棟型 35世帯 8階建て
2.築年数:8年
3.エレベーター:1基
4.機械式駐車場:3箇所20パレット
5.給水方式:加圧給水方式 受水槽20トン
6.消防設備:屋内消火栓、自火報、連結送水口
7.管理会社:分譲会社系

結果

従来の年間支出額7,786,815円を6,407,600円まで削減。
削減額は合計で1,379,215円、1世帯当たり約39,400円となりました。

備考

・共用部分の損害保険は5年分をまとめて付保していたので今回の検討対象には上がりませんでした。しかし、次期更新時期には複数業者から見積を取って検討します。
・清掃業務費と設備点検費は複数業者から見積を採取して検討しましたが現在の業者が一番安い事が判明しました。
・エレベーターは1基月額47,250円で交渉が成立しましたが独立系業者であればもっと安くなったと思います。
・機械式駐車場は業者を独立系に変更して大幅に減額しました。業者を変更しても部品の調達やその他特に問題ありません。
・簡易専用水道検査費は実施する公共機関が決まっており金額は一律で交渉の余地はありませんでした。
・電気料の削減計画については東電との契約種類の見直しを行いましたが当マンションにおいては現行契約がもっとも有利でした。その代わり照明のタイマーを日の出消灯30分繰り上げ、日没点等30分遅れでセットして様子を見ています。

削減項目一覧表

削減項目一覧表

管理費削減事例:その2

重松マンション管理士事務所が関与したマンションで、2004年に実施した内容です。
このマンションは分譲会社系の管理会社に全面委託していましたが、内容を全て見直し大幅な削減に成功しました。削減した費用は修繕積立金にまわすようにしました。

概要

1.規模:単棟型 107世帯 7階建て
2.築年数:3年
3.エレベーター:2基
4.機械式駐車場:2箇所69パレット
5.給水方式:加圧給水方式 受水槽40トン
6.消防設備:屋内消火栓、自火報、連結送水口
7.管理会社:分譲業者系

結果

従来の年間支出額12,840,660円を8,451,860円まで削減。
削減額は合計で4,388,880円、1世帯当たり約41,000円となりました。

備考

・共用部分の損害保険(積立タイプ)は5年分をまとめて付保していたので今回の検討対象には上がりませんでした。しかし、次期更新時期には複数業者から見積を取って検討します。
・インターネット設備に関しては、現在の競争事情を考慮して現行会社にメンテナンス費の無料化を申し入れ了解してもらいました。
・CATVについては、値引き交渉を行ないましたが、同一地区に競合他社がいないため交渉は不調に終わり目的を達成できませんでした。(1行政区1事業者制度の壁)
・設備点検費は複数業者から見積を採取して検討しましたが現在の業者が一番安い事が判明しました。
・留守番ロッカー保守費は他の商品のように独立系業者の台頭が進んでおらず、値引き交渉や切り替えは不可能でした。
・エレベーターは現在のメーカー系から独立系の業者に変更しました。
・機械式駐車場は現在のメーカー系業者から独立系業者に変更して大幅に減額しました。保守点検仕様や実施回数は全く変更していません。
・清掃関係は別の分譲会社系(超大手)の清掃専門会社に変更しました。
・電気料の削減については、現在の契約が7〜8契約に分かれていますので、再度見直して東電との契約形態の変更が有効かどうかを検討することになっています。

削減項目一覧表

削減項目一覧表

管理費削減事例:その3

2005年の春から重松マンション管理士事務所がお世話になっているマンションでの削減事例です。
このマンションはほとんどの維持管理業務を管理会社経由で発注していました。
約半年かけて、交渉した結果、ほとんどの仕様はそのままで大幅なコスト削減に成功しました。

概要

1.規模:団地型マンション 7棟 約250世帯 7~8階建て
2.築年数:9年
3.エレベーター:各棟1基
4.機械式駐車場:約250パレット
5.給水方式:1棟のみ加圧給水方式、その他は直結増圧方式
6.消防設備:屋内消火栓、自火報、連結送水管
7.管理会社:分譲会社系

結果

従来の年間支出額約4200万円を、3000万円近くまで削減することができました。
削減後には、概算法で長期修繕計画の見直しを実施しましたが、第1回目の大規模修繕工事は一時金の負担なしで実施できることが確実になりました。
今後は、本格的な劣化診断を実施して、制度の高い「長期修繕計画書」を作成する予定ですが、今回削減できた金額を修繕積立金に回すことができるので、管理組合の財政はかなり楽になると思います。

備考

きっかけは、ある役員の方から「うちのマンションの管理費はどう考えても高いと思うので、削減をしたいのだが、やり方がわからない。専門家の立場からお手伝いをしてほしい。」という趣旨の電話を頂き開始しました。
維持・管理のほとんどを管理会社経由で発注していた理由は、スケールメリットを生かしてコストダウンをはかりたいという考えでしたが、思ったほどその効果は出ていませんでした。
最初の金額が高かったせいもありましたが、管理会社は紳士的に我々との交渉に応じてくれました。
そして、エレベーターのメンテナンスについて、毎月実施している点検作業員の派遣を3ヶ月ごとにし、その代わり毎月リモート点検を併用することにしました。
それ以外の仕様については全く変更なしで管理費削減を実施することができました。
管理会社とは、現在も信頼関係を損なうことなく、お互い緊張感を持ったいい関係でお付き合いしています。

削減項目一覧表

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